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【メイキング】北相木村|森に守られ、森とともに生きる村の営みを「映像美」で描く。TVCM制作の舞台裏

 

現在、3年ぶりにお声がけをいただき、新しいCM制作がスタートしています。
新プロジェクトの始動にあたり、
改めて「過去作がどのように作られたのか」を振り返ってみたいと思います。
あいにくメイキング写真は残っていないのですが、本編の切り出し画像とともにご紹介します。

「感情に訴える」シネマティックな提案

北相木村は、村の面積の92%を森林が占める、長野県内でも特に自然豊かな小さな村です。
企画段階で、担当の坂本さんがおっしゃった「この豊かな自然を未来へとつなぐことが、今を生きる私たちの使命」という言葉が、今も強く心に残っています。

そこで弊社は、単なる村の紹介ではなく、「北相木村の森と働き、森と暮らす」をテーマに掲げ、
“自然・木・人の魅力”を感情に訴えかけるシネマティックな映像として提案しました。
このコンセプトにおいて「映像美」は絶対条件でした。

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まずは、この映像のメインとなった木工所での印象的なシーン。
左の窓から太陽光が差し込むカット。

実はこの空間、全面に窓があり、光が回り過ぎていたので、
必要な窓以外を黒幕で遮光することから始めました。
特に被写体奥の窓を潰すことで、光の境界線(ライトシャフト)を際立たせています。

この日は雨で、そもそも左の窓は北向きなので、太陽光は差し込まないことはわかっていました。
なので、窓外にAputure 600D + フレネルレンズを付けてライティングで太陽光を作り出しています。
仕上げにHAZE(スモーク)を撒き、光の筋を可視化させています。

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次に椅子を研磨するこのシーン。
被写体の手前がシャドウで潰れ過ぎていたので、少しだけレフで起こしています。
ただ雰囲気が出ていればいいというわけではなく、
シャドウに情報が残るギリギリを見極めて、光のグラデーションにこだわります。

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そして、次は外での加工シーン。
個人的に工具大好きなのでテンションが上がります!

屋外(オープン)だと、コントラストを出すのが難しいので、まずは屋根下に移動しセットを組みました。
CM撮影はドキュメンタリーと違い、セッティングに時間を使えるので、理想のイメージで撮影できるのが嬉しいところ。

シャドウを確保したら、次はキーライトです。
キーは画像左斜め後ろからAputure 300Dにソフトボックスとグリッドを付けて配置。
光の回り方とシャドウへのグラデーションを緻密に調整し、道具の質感を際立たせました。

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次は北相木村の特産、木で作られている「キノハナ」の制作シーン。
個人的に人が温かい大好きなシーンです。

この空間は冒頭のシーンとは真逆で自然光が入らないとても暗い空間でした。
トップライトで空間の照明(ルームトーン)を作り、背景や手元に窓から木漏れ日が差し込むような印象で作っています。

トップライトにはAputure 300Xにランタンを付けて配置。
この頃はamaran F22Xを持っていなかったので、トップライトは重たくセッティングに苦労していました・・・。泣

左奥の背景に見える「木漏れ日」は、Aputure 60Xにスポットライトマウントを取り付け、ゴボで木漏れ日を作り出しています。

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手元のアップでは、この60Xを左斜め後ろからのキーライトとして活用。
木漏れ日のように光と影が複雑に入り混じることで、映像に「リッチな質感」がでます。

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最後は、「キノハナ」を花瓶に挿すカット。
これは北相木村役場の会議室で撮影しました。

・背景: 白背景紙
・トップ: 300X + ランタン
・キー: 300D + ソフトボックス
・木漏れ日: 60X + スポットライトマウント

このカットは60Pのスローモーションで撮影。
たしか、木漏れ日に風の揺れが欲しかったのでライトスタンドを軽く揺らして撮影した記憶がありますね。

こう振り返ると、世界観を作り上げるには照明がどれほど重要かがわかってもらえたかと思います!
仕上がる映像はたったの数十秒ですが、その裏側には、村の魅力を最大限に引き出すための技術と知識をすべて注ぎ込んでいます。

「伝わる」のその先にある「動かす」映像を。

映像は、単なる記録ではありません。
緻密な「感情設計」と、それを支える「ロジック」。
そして、一瞬で心を奪う「映像美」。
それらが重なり合ったとき、初めて見る人の心に深く刺さる「ブランド」が生まれます。

私たちは、お客様が大切にされている想いを、
最高の映像美で形にするパートナーでありたいと考えています。

「自分たちの価値を、もっと美しく、正しく伝えたい」

そんな想いをお持ちの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
共に走るパートナーとして、最高の一本を設計いたします。

完成したCMを、ぜひ改めてご覧いただければ幸いです。

▶ 2022年北相木村TVCM本編はこちらから
https://mealrecords.jp/blog/promotion-kitaaiki

 

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以前にも、映像における「光の重要性」について書いています。
今回の映像の背景にある考え方として、あわせてどうぞ。

広告映像ディレクターの悩み:光を作れる撮影者が少ない現実

 

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