先日、あるフォトグラファーさんとの会話で、自分自身深く考える事があったので、
忘れないためにもここに書き留めます。
15年以上携わってきたブライダル撮影。
2010年頃、一眼ムービーの登場でこの業界は大きく変わりました。
それからさらに15年。
トレンドは何度も塗り替えられてきた。
気づけば、自分自身もその流れの中で、
“見た目の正解”に引っ張られていた時期もあったと思います。
新郎新婦がトレンドを求めるのは自然なことです。
ただ、僕自身は、正解がない、いわゆる「なんでもあり」の世界で、
映像を作り続けることにどこか違和感があったのも事実。
なんというか、ブライダルの映像業界において、
きちんとルーツや積み重ねられてきた歴史を大切にしたい。
それをチープに消費するような扱い方はしたくない。
そんな想いが自分の中にあって。
トレンドに関係なく、もっと「感動」という本質に迫りたい、そう思うようになってここ数年。
今、自分の中で、改めて変革のタイミングを迎えたのかもしれない。
先日15年ほど前の映画を見た。
映像のルックはとても古い。
それでも、ストーリーは少しも色褪せていなかった。
無意識も含め、長年で纏ってしまった、余計なもの削ぎ落とし、
雑念なしで、感情が動く瞬間だけを記録する。
そんな事ができたら、本質に近づけるような気がしていて。
一度、今までの経験を断捨離する必要がありそうです。
映像は、表現とストーリー設計、どちらも重要ですが、
機材の進化やトレンドが進み「魅せ方」だけに偏りすぎている気がしていて。
それは本当に10年後も見たいと思うのでしょうか。
結婚式にはかならず「感動」という本質があります。
初めて涙を見せた父親の表情。
おじいちゃんやおばあちゃんが静かに流す涙。
言葉にはしないけれど、ずっと積み重ねてきた家族の時間。
その一瞬一瞬に、その人たちだけの物語がある。
10年後、20年後に見ても色褪せないその本質を、
これまで以上に、どう深く表現するか。
撮影歴16年目の、新しい挑戦の始まりです。
MEAL RECORDS代表 Director / DP 小泉勝幸