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「子どもを信じる。それが、はじまり。」|北相木村山村留学40周年 TVCM

作成者: Meal Records|2026.09.25

北相木村山村留学40周年を記念したTVCM。
ひとりの少女の成長を通して、自然の中で育つことの意味と、
北相木村山村留学の魅力を30秒に描きました。

01|ブランドの核にあるもの
クライアントの想い

3年前にもTVCMを制作させていただいた北相木村から、再びご依頼をいただきました。
今回は、北相木村山村留学40周年を記念したTVCMの制作です。

制作にあたり、まずは担当者の方へのヒアリングを実施。
40年という長い時間の中で培われてきた山村留学の価値と、今回のCMに込めたい想いを整理しました。


制作目的

・山村留学の魅力を30秒で伝えたい
・「ふるさとCM大賞」への応募
・視聴者の記憶に残る映像にしたい
・40年間続いてきた山村留学の歩みと価値を残したい

 

ゴール

北相木村山村留学を知ってもらうこと。
特に、都市部で暮らす子育て世代に、
「豊かな自然の中で、子どもを育てる」という選択肢があることを知ってもらう。

 

上映・使用場所

テレビCMをはじめ、Web・SNS・公式サイトなど、
今後も長期的に活用される映像として制作したい。

 

キャッチコピー

上記を踏まえ、まずは今回のCMの核となるキャッチコピーから考えました。

「子どもを信じる。それが、はじまり。」

担当者の方とのヒアリングの中で特に印象に残ったのが、
「大自然の中で、たくましい『生きる力』と自立心を育てること」という言葉でした。

子どもの可能性を信じる。
その一歩を、大人が見守る。

そこに、北相木村山村留学が40年間大切にしてきた価値があると感じ、
その想いを「子どもを信じる。それが、はじまり。」という言葉に込めました。

02|何を伝える映像にするか
企画意図

今回の主人公は、実際に都会から山村留学をしている小学6年生の女の子。

日々の生活の中で「楽しいこと」「できるようになったこと」「難しいと感じること」、
そして親元を離れて暮らすことへの想いなど、本人に丁寧に話を聞きました。

そこでまず印象に残ったのが「北相木村が大好き」という彼女の言葉でした。

長期休みも帰省せず「山村留学センターにいたい」そんな彼女の言葉がとても印象的でした。
これは、実際にここで暮らす子ども自身の言葉から、北相木村山村留学の魅力を感じた瞬間でした。

その言葉や想いをもとに、単に「山村留学はこんなに素晴らしい」と説明するのではなく、
ひとりの少女が、この場所で暮らすことで少しずつ成長していく姿を30秒の中に描き、
見る人の感情に届く映像を目指しました。

山村留学は全国に60箇所の実施地域があります。
その中で、北相木村ならではの魅力として取り入れたのが「エイサー」です。

この映像の一番の見どころは、仲間たちとともに一生懸命踊るエイサー。
その中で見せる彼女の力強い表情は、この場所で過ごした時間と、そこで育まれた成長を象徴するシーンとして描いています。

そしてラストカットには、満天の星空を。

自然豊かな北相木村だからこそ描ける景色を最後に置くことで、
ひとりの少女の成長だけではなく、子どもたちを包み込む、この村の環境の美しさを感じてもらえる構成としました。

03|どう感じてもらうか
映像コンセプト

30秒という短い時間の中で、少女の成長を通して、感動を届けること。

ドキュメンタリーとしてのリアルさと、演出を掛け合わせ、
「ここで暮らしているひとりの少女の物語」として感じてもらえる映像を目指しました。

毎回言うようですが、映像で全てをやろうとしないこと。

詳しい情報は、テキストで十分に伝えることができます。
映像には映像にしかできない役割があります。

それは、「世界観」と「メッセージ」を感情に届けること。

何を説明するかではなく、 何を感じてもらうのか。
そこから逆算して、演出を設計しました。

04|意図を、どう画にするか
撮影設計

今回は村の意向として、
「モデルを起用せず、村の人々や実際の情景を中心に描きたい」というご希望がありました。

そこで、セリフで説明するのではなく、
表情や仕草、行動だけでも伝わるストーリーを設計しました。

プロのモデルではないからこそ、一人ひとりの自然な表情をどう引き出すか。

現場に余計な緊張感をつくらないよう、
チーム内では「用意、スタート!」という掛け声をあえて使わないことを共有。

また、リハーサル中からRECを回し、
カメラを意識していない瞬間の表情や仕草を丁寧に拾っていきました。

冒頭の学校シーンでは、実際の親子で出演していただきました。

二人とも抜群の表情を見せてくれて、ほぼ一発OK。
自然な空気感の中で、親子の関係性まで感じられるシーンになりました。

そして、今回のメインとなるエイサーのシーン。

何度かフルで踊っていただきましたが、
目の前で一生懸命に踊る姿は、本当に感動的でした。
正直、カメラを回しながら涙をこらえるほど。

そして、このシーンを撮ったことで、
当初想定していたシナリオも修正することにしました。

現場でしか生まれない感情が、企画を超えることがあります。

その瞬間に感じたものを大切にし、エイサーのシーンを軸に、構成そのものを見直しました。

05|光で、どう印象をつくるか
照明設計

今回の撮影では、どのシーンもノーライトでは撮っていません。

先にあるのは「このシーンをどう感じてもらいたいか」という感情設計。
そのイメージに沿うように、光をつくっていきました。

学校のシーンが多かったため、窓から入る自然光も多く、実際には「光を当てる」よりも、
余計な光を切ることのほうが多かった印象です。

 

夜のシーン

夜のシーンは、月明かりをイメージして照明を設計。
照明の色温度を6500K、カメラのホワイトバランスを3800Kに設定しています。

これは僕がよく使う設定なのですが、
人工的につくった光でありながら、最もリアルに感じられる設定だと思っています。

 

ラストカット

そして、最後に星空です。
実はこの星空は、実写の映像に星を合成しています。

自然豊かな北相木村の魅力を伝えるためと、
「こんな場所で、子どもたちは成長していく。」
そんな余韻を残すためのラストカットとして、星空を設計しました。

そしてもうひとつ、夕日の赤紫色。
これは合成でも演出でもなく、実際にその瞬間に撮れた色です。
本当に、奇跡的に撮れたカットでした。